世界遺産の街ジョージタウン・アート・チャイナタウン色々
ジョージタウンについたら散策すべし。
世界遺産ジョージタウンの現在ができあがるまで
2008年マラッカとジョージタウンが
として世界遺産に登録されました。
元々イギリス植民地時代のコロニアル建築様式と多様な民族様式の混在する街並みが再開発されずに残っていたそうで、老朽化した空き家もみられたそうです。
ペナン島とイギリスの歴史についてはこちらに記載したので気になる方はどうぞ。
そんな風景が1990年代にSNSなどで広がり、老朽化した建物たちがゲストハウスや飲食店、雑貨店などに利用されるようになりました。
実際には家賃統制(家賃の高騰を防ぐ目的で古い建物に適用されていた)のせいで開発できない、維持管理も費用的に難しいという部分もあったようです。
2000年家賃統制の廃止。
そして2008年に世界遺産登録。
家賃高騰。
首都クアラルンプールの都心部並みとも言われるそうで、元々居住していた人たちは引っ越さざるを得ない状況に。
空いた建物は元の形を残しつつも、改修されアートハウスなどに変貌。
さらにペナン州がアートの街という方針を打出します。
2012年「ジョージタウンフェスティバル2012」の一環としてペナン州の依頼によりアルメニア出身のアーネスト・ザカレビッチ氏が9点の壁画を描きました。
これは自転車が本物で、姉弟が絵という「Kids on Bicycle」という作品でアルメニア通りにあります。
兄弟の後ろから手を伸ばして、ハンドルを握って3人乗り風にして記念撮影をするのが定番のようです。
この他に本物のバイクと壁画の「Old Motorcycle」(アーキー通り)なども同様に自分がバイクに乗っているかのようにして写真撮影するのが人気です。
いずれの作品もジョージタウンの人々の暮らしを描いています。
他の作者による壁画も見られます。
アーネスト・ザカレビッチ氏の壁画に触発されまたはあやかろうと、壁画を書くアーティストが国内外から集まるそうです。
日本人でも書いた方がいるようです。
【ジョージタウン】 アーネスト・ザカレビッチ氏の牧歌的な作品群ですっかり名物になったペナン島ジョージタウンの壁画に、日本人バックパッカーが沖縄モチーフで挑戦している。
英字紙「ザ・スター」によると、壁画を製作しているのは宮園貴之さん(33)で、スチュワート・レーンの壁に沖縄伝説の木の妖精「キジムナー」の物語や守護獣の「シーサー」などを昨年12月からアクリル塗料で描き始めた。昨年9月に旅行で訪れたジョージタウンの壁画に感銘を受けて描き始めたという。
見ては居ないので、どのような絵かは分かりません。
散策しているとあちらこちらで絵を見かけるという感じです。
この絵の横に何かありますね。
これはワイヤー(アイアン)アートと呼ばれるものです。
角度が悪いとなんか電線がごちゃごちゃしているようにも見えますが、正面から見ると絵になっています。
天気が良いとマレーシアの強い日差しがワイヤーの影を作り、ワイヤーと影の不思議なコントラストを見ることが出来ます。
ワイヤーアートの場所はペナン州のHPからマップをダウンロードすることが出来ます。
このマップでは52のアートが網羅されています。
2014作成のマップなので、現在ではもっと増えている可能性もあります。
と、ここまで読んでいただいて疑問に思う方が多いと思います。
そう、世界遺産に手を加えて良いのか?問題です。
老朽化した建物の修繕にお金をかけられるようになったまでは良いけど、元々住んでいた人を追い出して、壁面にアートをがんがん施しちゃったらダメじゃない?
完全に世界遺産登録後にやってるけど良いの?
やはり警鐘を鳴らしている方はいるようですが、観光客は増えているというのが現状のようです。
今後どのようになっていくのでしょうか?
世界遺産の認定取り消しなんていう自体もありえるかも?
取り敢えず、現在のジョージタウンは世界遺産登録時の街並みからどんどんとかけ離れていっていることは確かです。
今のジョージタウンを見られるのは今でだけで、どんどん変貌していくのに世界遺産。
変な話ですね。
ジョージタウンのみどころ
あらゆる文化が入り混じっているのがジョージタウンの見どころです。
こちらはヤップコンシー(葉公司)という福建省出身の葉一族の霊廟だそうです。
現地ガイド曰く
その昔、(多分イギリス植民地時代で移民政策をしていた頃)中国から移住してきた人は、ここらへんの同じ苗字の家を訪ねたそうです。
同じ苗字であれば親戚とか知り合いでなくても良いとのこと。
その家はお金があるので頼ってきた人を、泊めてやり、仕事や住む場所の世話をする役割を担うのが当たり前だったとか。
珍しい名字の人はどうしたのだろうか?
この他、仏教寺院、キリスト教教会、ヒンドゥー寺院、モスクとあらゆる宗教の建物が集まっているのがジョージタウン。
豪華な作りのプラカナンマンション、元東インド会社拠点のシティホールなどなど各種取りそろえています。
再開発され観光地化が進んでいても、チャイナタウンにインド人街、日本人街などなど昔を偲べる痕跡が残っていないか探しながら散策するのも楽しいでしょう。
ジョージタウンでは現在の通り名と昔の通り名を両方標記されているので、散策しながら道路名を確認すると昔はどういう街だったのかわかりやすいかもしれません。
お店とか
地元の人向けなのか、観光客向けなのか微妙なラインのお店が立ち並んでいます。
こちらは完全に観光客向けですね。
カフェもあるし、飲食店もあります。
垂れ下がっている布は中国のパッチワーク。
母親が子どもに1枚作ってあげるという文化があったそうです。
ごちゃごちゃっとした感じが下町感、アジア感を醸し出しています。