ねこたび札幌

札幌在住者による、札幌からの旅、札幌への旅移住のお役立ち情報をお送りします。頑張ってサイトを作っていますので、リンクしないナビゲーションメニューなど優しく見守ってください。

コロナに関して私的まとめ2019年12月~2020年3月

3月30日、職場でyahoo!ニュースの見出しを見て驚いた。
志村けんさん死去 70歳」

コロナに感染して入院した、人工呼吸器をつけているという見出しだけで情報を見ていたが、重症説がどこまで本当なのか判断する術が無かったため話半分で捉えていた。

さすがに死去のニュースは嘘ではあるまい、本当に危ない状態だったのか…。

北海道は日本の中でも早く感染者が増えていたものの、私の知人に感染者は出ていない。
知り合いの知り合いの知り合いの職場で感染者が出たという、非常に遠いレベルであって、報道される「60代男性」として表現される情報と同列だった。
コロナによって死亡者が出たというニュースに対して、初期段階こそ悼む気持ち、動揺があったと思う。
それが今では日常となり、年代や性別で流れてくる情報は「情報」であり、統計され、「数字」として受け止める状態になっていた。

ところが、幼いころからテレビで見知った志村けんさんという、名前も顔も知っている人の死によって「数字」や「情報」からリアルな温度を持ったものへと変容し、感情が動かされた。

この非日常的な日常がどのような道をたどってきたのか、自分なりにまとめてみました。
正確な日付は覚えていないのでニュース等で日付を掘り起こしつつ書きます。

2019年12月

この頃、海外の報道と言えば香港のデモ関連がほとんどを占めていたような気がします。

年末ごろになり、中国の武漢という場所でウィルス性肺炎が流行っていると報道され始めました。
武漢の海鮮市場(華南海鮮城)の関係者が多く発症し、食材として扱われているコウモリが原因ではないかと注目を集めていました。

人から人への感染は確認されていないと言われていました。

年末年始の休みは、マスクなどせず公共交通機関を使用し、映画に行って、買い物に行ってと過ごしていました。

2020年01月

オーストラリアの森林火災でモリソン首相の訪日が中止になりました。
韓国の不買運動で、訪日韓国人が激減するも他の国からの渡航者が増えて2019年の訪日外国人者数は前年よりも増加。
さらに旅行での消費額も増加となりました。

1月06日
道新によると謎の肺炎による感染者が増加し59人へ。
SARS、MERSの可能性は排除。
原因不明のウィルス性肺炎に対するデマを流したとして8人を処分したことを中国が公表。

1月11日
中国で初の死者。
中国の湖北省武漢の市場では海鮮市場を営業停止に、農作物を扱う市場では衛生管理の徹底強化をしていると発表。

日本では武漢からの帰国者に対してのみ、渡航歴を申告の上医療機関の受診を厚生労働省が呼びかけ。(NHK

1月15日
発生元とされる市場に行っていない人の感染が確認される。
断定はできないが人から人の感染の可能性が浮上。(日経新聞

1月14日
武漢からの帰国者が日本人として初の感染。
厚生労働省の発表では
1月3日に発熱するも、6日に日本へ帰国し病院へ。
10日に入院し15日に退院。
武漢の海鮮市場には立ち寄っていないけれど、中国の肺炎感染者と濃厚接触の可能性はある。
人から人への感染があるという証拠がないけど、インフルエンザの時期だしマスクや手洗いはしてね。
と書いてあります。

1月17日
15日に中国武漢で2人目の死者。
発症者は41人で12人は退院、濃厚接触者はを観察しているが症例は見つかっていないと発表。
タイで武漢からの旅行者の感染が確認されたと発表。タイでの1人目の感染者(同じく武漢からの旅行者)との接触はない。(朝日新聞日経新聞

 

新しい病気を心配する声も上がるが、まだ「武漢」という地域に関連している人しか見つかっていない状態。
対岸の火事といった状態で、春節による感染拡大の危険性を指摘する声もあったけれど、観光による景気への影響を喜ぶ声も大きかった。

この頃、今のうちに安価なマスクを買ったほうが良いかもしれないと考えた。
実際には家に何枚かストックがある、安価に購入できる100円ショップのレジが混んでいるなどの理由で購入しませんでした。
同じような考えの人が購入するだろうし、状況がひっ迫していない人間が購入することによって品薄にすることへの引け目もありました。

 

海外ニュースはヘンリー王子、メーガン妃が王室から退くという話題や、トランプ米大統領の弾劾裁判についてを取り上げることが多かったと思います。

 

1月22日
外務省が中国への渡航を「感染症危険情報レベル1」へ。
厚生労働省によると中国では感染者440名、死亡者9名。
他、タイ、韓国、台湾、アメリカ、日本で1~2名の感染者がいるも死亡者は0名。

中国では武漢以外でも感染者が見つかる状態。
日本は検疫体制として、サーモグラフィーによる体温確認および自己申告による武漢からの入国、帰国者への健康確認を継続。

1月23日
WHOが緊急会合するも「中国国外では人から人に感染していないので緊急事態になっていない」と判断。(朝日新聞

武漢からの旅行者が日本では2例目の感染者として確認される。
中国では武漢の封鎖を発表。
武漢のある湖北省への渡航を「感染症危険情報レベル2」→レベル3(渡航中止勧告)とする。

1月25日~26日 
武漢からの観光客で日本国内3人目、4人目の感染確認。
ベトナムで人から人への感染が確認される。(日経新聞

封鎖された武漢から日本人を帰国させるための臨時便案浮上。
アメリカも同様に自国民を帰国させる動き。
香港ではディズニーランドを休園、湖北省からの入境を禁止。

1月28日 この日以降は、連日感染者が確認されるようになります。
3名の感染が確認、うち2名は武漢在住の旅行者。
残りの1名は奈良県在住の日本人で1/8~11、1/12~16と武漢からのツアー客を乗せるバスの運転手だった。(この感染例の厚生労働省報告にも国内では人から人への持続的感染は認められないと記載)
この期に及んでも習近平主席を国賓として招待する計画は難航として正式に中止にならない。
死者100人越え。

1月29日
たったの10日で建設をするという武漢のコロナウィルス用病院の建設ライブ中継が話題になる。

togetter.com

武漢封鎖からの帰国支援チャーター機で帰国206名が帰国。
(行きの飛行機には中国への支援物資としてマスクと防護服が積まれていました)
全員が検査を受け、陰性の者は自宅にて2週間外出自粛か、用意されたホテルでの隔離を選べましたが、入院になった方以外ほとんどの方がホテルでの隔離を選択しました。

残りの2名は検疫官の説得に応じず、検査を受けずに自宅まで送り届けられる。

1月30日
検査を拒否した2名について報道などで言及があり、2名の言動についてあまりに身勝手であるという世論が高まる。
一部の人間が、身元を特定しようという動きや憶測を巡らせるなど過熱。
そのためか、2名が検査を受けたいと申し出る。

また、前日発覚した日本人のバス運転手と同じバスに乗っていたバスガイドさんも感染が確認される。

チャーター機第2便が到着。

1月31日
ウィルスを持っているにも関わらず、無症状の人がいることが話題に。

 

北海道新聞の記事によると1月24日に春節の連休が始まり、狸小路ではマスクが数十倍売れたという記事がありました。
狸小路とは札幌中心部のアーケード街で、昔は商店街でしたが今は中国人や韓国人が多く、息を吹き返した昔ながらのお土産屋と観光客向けのドラッグストアが多く軒を連ねています。

マスコミは、一方では懸念と報道しておきながら、一方ではインバウンドがどうのと訪日を歓迎する状態。

検疫体制が自己申告制だったり、「武漢」という地域にのみ注目して行っていました。
ネットの意見では嘘をついて入国できると批判もあり、実際にすでに症状が出ているにもかかわらず日本へ来た人もいたと記憶しています。
この頃に中国からの入国をストップするべきだったのではないかと思いますが、周主席を国賓として招待するという予定上できなかったのではないかと考えてしまいます。

これくらいの頃から地方自治体などから中国へ支援物資としてマスクを送るなどの動きが見られました。
同時に国内でマスクが手に入りにくいとの声もあがっていました。
私自身は正月休み明けから公共交通機関を使う外出はやめて、不要な外出はしなくなりました。(おかげでスターウォーズを劇場で見ることも出来ず)

たまたまそうできる環境だったからで、人によっては通勤で使わざるを得ない人もいますよね。

2020年02月

日々感染者は増え続けていました。

感染者が出たクルーズ船が寄港を断られているという報道がされました。

2月03日
横浜港へ感染者が出た(この感染者は1月25日に香港で下船)ダイヤモンドプリンセス号が寄港。

寄港まで、乗客は普通に過ごし、船内の催しも普通に実施されていたという情報もあった。(これがいつ時点までの話なのか分かりません)

2月05日
ダイアモンドプリンセス号の乗客は全員自室でのみ過ごすことに決定。
災害時感染制御支援チームが組まれ対応にあたることに。

これ以降、報道はダイヤモンドプリンセス号について大きく報道する日が続く。
・船内のご飯が酷い
・船内に待機させることで感染が広がる(海外メディアなど)
・持病の薬が切れたのに貰えない
といった批判の声が大きくクローズアップされた。
これに対して、日本に寄港してからはご飯が改善された、船内は酷くはないという実際に船内にいる人からのSNSの投稿もあった。

 

2月14日
北海道では2人目の感染確認。
初の海外渡航歴なし、北海道札幌在住という感染者を確認。(感染確認1人目は武漢からの旅行客)

2月18日
ダイアモンドプリンセス号内を見てきたという神戸大学医学研究科感染症内科教授の岩田健太郎氏による告発動画がYouTubeにUPされ国内外で話題になる。(実際の滞在時間は2時間らしい)
内容は感染症への対応が正しくなく、感染症の専門家が存在しない、セーフゾーンと危険ゾーンの区分けが出来ていないという物だった。
その後、船内で対策にあたっていた高山義浩医師がFacebookにて事実と違うと反論。

岩田氏は動画を削除。(現在は高山氏の反論も削除されています)

この騒動では、岩田氏の発言が過剰(エボラ出血熱の時のアフリカよりひどい等)すぎるような印象を受けたため、情報が本当だとは感じられませんでした。

 

2月19日
北海道にて2名の感染が確認される。
1名は札幌在住で雪まつり会場で仕事に従事していた。
もう1名は七飯町の議員さん。

人口3万人足らずの地域から、こんなに早い時期に感染者が出るとは思っていませんでした。(隣の函館市で27万人弱)
雪まつり会場の仕事に従事していた方から感染者が出る事は予想の範囲内でした。
結果としては雪まつり会場での感染者は3名と発表されています。

これ以降、3月31日まで毎日道内での感染者が発表される日が続く。
※3月31日に〇日ぶりに感染者0というニュースを見たのですが、現在出されている統計を見ると3月17日も0人となっています…

各国ダイアモンドプリンセス号に乗っている自国民を帰国させるためのチャーター機を派遣する動きになる。

2月25日
サッカーのルヴァンカップ及びJリーグの全試合が延期決定。

2月26日
プロ野球のオープン戦がすべて無観客で開催することが決定。
高校野球については未定。

2月28日
北見の展示会が感染場所だと思われる人が6人になる。
北海道知事鈴木氏により全国に先駆けて非常事態宣言が発表される。
前日27日の感染者数が15名、28日は12名。
週末の外出を控えるようにとの通達。
小学・中学・高校も休み。

動物園、博物館と言った市が運営しているような施設もお休み。

2月29日
各イベントの延期等が発表される中、東京事変がライブを決行し(翌3月1日も)、やり玉に挙げられる。


なぜこんなに?と言うほど北海道での感染者が国内でも飛びぬけて増加。
医療従事者や検疫担当者などプロというべき立場の人も感染。

マスク、消毒用アルコール、アルコール使用のウェットティッシュは店から姿を消した。

マスクと原料が同じだからトイレットペーパーが無くなるというデマを信じた人、信じた人による買い占めを警戒する人によりトイレットペーパーも東京の方ではなくなったらしい。

私の近所のドラックストア、コンビニ等でトイレットペーパーが売り切れているのは見かけた記憶がありません。

学校が休みになり、まだ子供が小さい共働きや片親世帯の出勤が難しくなる→従業員の確保が出来ない店や会社などが出てくる。
私の勤務先でも急遽早退や休暇を取らざるを得ない同僚がいました。

スポーツも無観客又は延期が次々と発表されて、非日常感が肌で感じられるようになる。


また、海外ではアジア人の差別事件が起こり始める。
パリ郊外の日本食レストラン(経営者は中国出身らしい)で「コロナウィルス」と落書きされた事件は、被害状況の写真があるためかあちこちで報道された。

2020年03月

3月01日
ダイアモンドプリンセス号乗客が下船。→下船後2週間はなるべく自宅で観察期間として待機。
インタビューに答えた日本人の夫婦が、感染対応を非難する様子をテレビで見る。
対応にあたった人へ対する感謝の気持ちをもしかしたら述べていて、カットされただけかもしれない。
放送された姿からはとても性格の悪い、自分勝手でわがままな夫婦としか思えなかった。

感染者は712人、死亡者は11人(チャーター機で帰った人も含まれる?)

大相撲3月場所が無観客にて行われることが決定。

3月02日
阿部首相が国がマスクを買上げて、北海道の感染が広がっている地域にマスクを配布すると高らかに発表。
→実際に配布されたのは北見市中富良野町の6万4千世帯のみ(美幌町は独自で高齢者にマスクを配布)

イタリア、イランで感染者数が増えつつあるという報道。

3月04日
高校野球春の選抜大会が中止決定。
白樺学園21世紀枠の帯広農業の近い地域での2校出場が珍しく、楽しみにしていましたが仕方ありません。
テレビカメラを集めてから選手に中止を発表している監督の意味が分かりませんでした。それを繰り返し報道するマスコミの意図も分かりません。
普段から高校野球を見ている人なら、そんな瞬間を映像や写真で見なくても、高校球児にとってどれだけ悲しいか、辛いか、悔しいか…想像できるはずです。

3月05日
ここに来て、ようやく習近平主席を国賓として呼ぶ計画の延期が決定。

3月09日
イタリアが中国に次いで感染者数が増加。
対策として感染者数の多い北部で都市封鎖を決定。
移動できなくなる前に移動する人が多数でミラノ駅の混雑具合が報道される。

大阪で14人がライブハウスで集団感染したとされる。

中国からの入国を制限。(ビザ中止、2週間待機期間を設ける)

3月11日
東日本大震災の追悼について、人が集まるような式は行われず。

3月19日
コロナ感染者数が多い国として日本からの入国を制限する国が100カ国を超える。
北海道の緊急事態宣言終了。
前日18日の感染者数が2名、19日は3名。

3月17日
中国、韓国からの入国者は全て2週間の待期期間を設けるという入国制限を開始。

3月22日
ドイツ、メルケル首相が感染者と接触により隔離。

 3月24日
オリンピックの延期が決定。

3月25日
小池東京都知事によるコロナ対策の自粛を促す会見が開かれ、マスコミの報道もそればかりになっていく。
志村けんさんのコロナ感染、入院が報じられる。

3月30日
志村けんさん死去。

 

世界的にはアジアが中心と見られていた感染者がヨーロッパ、中東、アメリカと各国で爆発的に増加。

イタリアでは地方出身者が多く在住していたミラノから都市封鎖前に脱出した人により感染が広がったのではないか?という見方がされていましたが、確かに3月下旬より感染者の増加ペースが上がっています。

ヨーロッパ各国で国同士の往来を禁止(国境封鎖)するなど、フランスのマクロン大統領曰く「(コロナウィルスとの)戦争状態にある」という非日常が、世界中に広がりました。


日本各地で感染者が出て、非常事態は北海道だけではなくなりました。


東京ではオリンピックを中止した24日には感染者数は17人だったのに、翌日には41人、翌々日には47人と一気に増え国内外から懐疑的な意見もでました。

まとめ

序文にも書きましたが、このような非日常が毎日なにかしら起きているのにそれ自体が日常と化していました。

初期には人からの感染はないとWHOが発表してみたり、1人から1人程度の感染力しかないといった情報がありました。
正体の分からない新しいウィルスに確かなことは何もありませんでした。

 

3月は卒業シーズンだったこともあり、卒業旅行に海外へ出かけて感染した人たちも1人や2人ではなかったと思います。
自分たちは大丈夫だろう、キャンセル料がもったいない、就職したらそうそう長期休暇を取れるかも分からない、学生時代の友達と一生に一度のチャンスかもしれないと思う気持ちは分かります。

昨年の3月に行ったイタリアは卒業旅行だろうなと思われる若者がたくさんいました。
たった1年で、こんな風になるなんて誰が想像できたでしょうか?
けれど、自粛は自分自身を守ることはもちろん、自分の周囲の人間を守ることになると考えられなかったのでしょうか?

知人は、行き来するのが難しい遠隔地に住む祖母にひ孫の顔を見せるため、前年から仕事の調整をして計画していた旅行を中止しました。
自分たちが感染するからではなく、高齢の祖母にうつしてしまったらと考えたからです。

今となっては厚生労働省飛沫感染すると発表しています。
感染拡大の長期化は、いつ終わるとも知れない長い長いトンネルの様に出口が見えません。

身近で感染者がいないと、実感がなく、長期の自粛ムードに嫌気がさす人も少なくはないでしょう。
けれど、誰もが知っている明るく、元気だった志村けんさんが亡くなってしまいました。

悲劇を食い止めるために、少しでも減らすために、今は一人一人の行動が大事なのだと思います。

最後に、志村けんさんを含めコロナで亡くなった方のご冥福、現在闘病中の方の回復をお祈りいたします。
世界中のコロナ感染が一刻も早く収束することを願います。