ねこたび札幌

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北海道民の冬支度イクラ醤油漬けの作り方ざっくり

札幌は秋から冬へと日に日に、寒さが増しています。

秋と言えば秋鮭、秋鮭と言えば生鮭と生筋子です。

という事で、イクラの作り方やアレコレをまとめました。

 

2017年 (平成29年)のイクラ価格予想、買うべき価格

年々価格が増している気がする生筋子です。

地方独立行政法人 北海道立総合研究機構の資料によると、平年4000万尾前後来遊する秋鮭が昨年は3000万尾を割って、2579万尾でした。

これは平成になってからもっとも少ない数です。

そして今年の来遊予想は昨年の96.2%。

更に減っちゃう!!

 

漁獲量が減る→生筋子も少ない→去年以上の高値

 

燃料代とかは一切考慮していませんが、昨年からそこまでの変動は無いと仮定した場合単純に供給数が減って価格は上昇するでしょう。

昨年良く見た価格帯は100gあたり598~798円(税抜)位でした。

5年位前までの底値が100g298円だったのが、ここ数年の底値は100g398円あたり。

底値の販売の場合は、数量限定で少なくとも午前中、できれば開店と同時に買いに行かなければ売り切れる可能性が大です。

まだ旬の走りですが、600円台でチラシに載せているスーパーがありました。

※追記 700円台でも広告に載っていました。

    そもそも今年は生筋子特設コーナーができないレベルで販売量が少ないです。

 

今年は昨年より高い100g698~998円位が生筋子の通常販売価格になると予測します。

特売で398円があれば迷わず購入するべきです。

400円台前半で十分安売りレベルだと思っておきましょう。

ちなみに上はいくらでもあり得ると思います(イクラだけに)。

※追記

ネットですら販売分を確保できていないお店が多いようで、商品ページはあっても商品が無い…。

極上・生すじこ「1kg(房のまま)」

価格:10,800円
(2017/10/17 22:29時点)
感想(6件)

 

販売しているお店で100g=1,000円位が安値な位です。

生筋子でこの価格という事は、イクラは一体いくらで販売されるのでしょう。

もう少しで生筋子が出回るシーズンは終了します。

そうなるとイクラの価格も高騰しちゃうんでしょうねぇ。

更に、年末年始で高騰。

ピンキリありますが、恐ろしい価格になりそう…。

今年は生筋子が手に入らなかった、高すぎて諦めた方はふるさと納税でイクラをGETしても良いかもしれませんね~。

こちらも、価格が高騰したら納税者が殺到して締め切られそうなので早め早めがお奨めです。

生筋子の選び方

旬の始めは粒が小さく、皮が柔らかい。

旬の終わりは粒が大きいが、皮がかたい。

と言われています。

良い筋子は、粒が大きく1腹も大きい物になりますが11月に入る位の時期だと皮がかたい可能性があるので気をつけましょう。

でも温暖化で時期がずれてくると話は変わってくるかもしれませんね…。

なんにせよパックに入っている状態で、形が崩れているのは避けたいですね。

イクラのバラし方色々

まずは生筋子をばらすところからスタートです。

伝統的な方法

①熱めのお風呂くらいの温度(40℃ちょっと)のお湯に塩を1%加えて混ぜる。

(70℃以下であれば、イクラが煮えてしまう、だめになってしまうということはありません)

 

② ①に生筋子を入れて手でほぐしながら筋や皮を取り除いていくと、ほろほろと粒と筋がバラけていく。

(この時イクラが白くなっても、冷やす、調味液に漬ける事によって綺麗な色に戻りますので失敗ではありません。誤って捨てたりしないでください)

 

というものですが、これが結構時間がかかります。

私はこの方法でやっていた時は生筋子を暖めている時間が長すぎてダメになってしまうんじゃないかと心配になるくらい時間がかかりました。

 

道具を使う方法

一般的に以下の道具が使われます。

・焼き網

・テニスラケット、バドミントンラケット

・泡立て器

札幌のスーパーでは、生筋子の置いてある鮮魚コーナーに焼き網が置いてあるのは普通の光景です。

また100円ショップでバドミントンラケットが販売されているので、こちらも安くお手軽に用意することが出来ます。

どちらも網目に筋子を引っ掛けて筋を引っ張ると簡単にぽろぽろと取れるので伝統的な方法より時間短縮になります。

 

しかし年に数回のいくらの仕込みにわざわざ道具を買う必要があるのだろうか?

焼き網なら、保管するにもそれほど場所は取らないし、本来の焼き網としての使用が可能です。

バトミントンラケットの場合、その後の使用方法や保管は…となると微妙ですよね。

生臭いラケットを洗って捨てるのも、燃やせないゴミの日は月に1度しかありません。

仮にバトミントンラケットとして本来の人生を取り戻したところで、次にイクラを作る時はそのラケットを使用するのは不衛生な気がします。

ということは年に1回イクラを漬けると毎年ラケットが増えていく事に?

イクラ専用ラケットとしての命を吹き込まれたところで、台所にラケットを収納するのも邪魔でしょうし何より変です。

 

という事で、泡立て器が一押し道具です。

料理をする方なら持っているでしょうし、持っていない方も安い泡立て器1個位買っておいて損はないです。

粉もの混ぜる時に箸で頑張るより、泡立て器1個あるだけでびっくりするくらいダマを無くしてあっという間に混ぜてくれます。

ホットミルクを作る時に泡立て器があると、泡々のミルクが作れて膜が張りません。

コーヒーや抹茶などと合わせることで、まるで飲食店のようなラテを作ることも出来ます。

それが泡立て器です!!(当たり前の事を書いています)

 

泡立て器でイクラをばらす方法

泡立て器の使い方は、

 

①まな板などの上に筋子を広げます。

中身が飛び出していないしっかりとした筋子の場合は腹の部分から筋を破って広げましょう。

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②端から適当に10cm位の所に泡立て器を入れ込みます。

奥~手前にうにゅうにゅ動かしながらまな板に触れるまで行きましょう。

筋子が潰れそうで心配になりますが、実際は潰れることは殆どありません。

泡立て器の隙間に粒たちが入り込んでくれます。

(上からぎゅっと押し付けるだけだと流石に潰れると思います)

 

③同じように、うにゅうにゅ動かしながら近い方の端へ向かって水平に移動させます。

この時、逆側の端を少し抑えるか引っ張るかしてずらすとスムーズに進みます。

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何ということでしょう、筋から粒たちが綺麗に外れるではありませんか。

まな板に残ったのは筋だけです。

 

残りの部分も、うにゅうにゅを繰返してどんどん筋子をばらしていきます。

逆端は押さえる場所がなくなるのでぐるっと180度ひっくり返し、筋だけになったところから泡立て器を入れていき、筋を押さえるなり引っ張るなりすると楽です。

 

ばらした後の処理方法

こちらも様々な処理方法があります。

・お湯で洗う(塩を混ぜても可)

・真水で洗う(塩を混ぜても可)

・塩で洗う

これも、人によって回数や組合せなどが違います。

 

それぞれ好みなんで絶対コレという方法を私は知りません。

お湯で洗う場合は皮の弾力が増すとされていますので「ぷちっ」という食感が好きな方はお湯ですね。

お湯の場合、薄皮も取れやすく成るというメリットもあります。

 

真水でもある程度、皮は固くなります。

 

あまりぷちぷちさせたくない方は、塩水1択です。

特に旬の終わりの生筋子は、それ自体が皮が厚めで評判が良くないので、塩水をおすすめします。

 

また、ばらしたイクラに塩をバサっと適当に入れて、手でぐるぐると回して洗う方もいます。

これは生臭さを取るためという説があります。

ぐるぐるやり続けていると泡が出てくるので、そこまでやったら水で流します。

 

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これらは全て薄皮を取り除くための作業です。

(2,3粒筋でまだくっついている奴もちょいちょいひそんでいるので、その筋も取り除きます)

水を入れるとふわーっと浮いてくるので、米とぎの要領で薄皮を流して取り除きます。

これもどこまでやるかはその人次第です。

1回水を変えたらおしまいという方も10回やる方もいます。

ザルに上げて、キッチンペーパーの上で広げて拭いてまた洗うという、丁寧な方法もあります。

 

私は6,7回まで水を変えましたがキリがないので終了。

まだ薄皮見えますね…ちょっと菜箸とかで取り除きました。 

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洗い終わった後は、水分を取り除くため

・拭く

・放置

・そこまで水分を気にしない

の3択です。

拭く方はキッチンペーパーや布巾の上にばらした筋子を広げて、転がします。

これで薄皮も取り除くことが出来るので一石二鳥ですね。

 

放置の場合も時間が様々で5~10分程度からザルにラップをして冷蔵庫で1時間という方も居ます。

 

これは調味液につける前に余分な水分を取り、調味液が染み込みやすくする=味がぼやけない、薄味にならないという理由のようです。

 

私はそこまで水分を気にしない派です。

ボウルとシンクを洗って、手を洗って、調味液を作る位の作業をしていたら5分位経過するような気がするので5分間、水分を切っていることになるのかもしれません。

味が薄いと思ったことがないので、さっと漬けてしまいます。

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味付け

調味液を作って下処理したイクラをひたひたに漬け込みます。

この調味液も好みの分かれどころです。

覚えやすい調味液は

醤油:酒:みりん=1:1:1 

これを基本に好みでアレンジします。

よく見かける割合は

醤油:酒:みりん=2:1:1

今回は私もこの分量にしました。

なんですが、本当に奥が深い家庭のイクラ作り。

 

醤油だけで漬けるのもOKなんです。

良い醤油を手元にお持ちの方は、美味しいイクラを作るチャンスです。

最近種類が増えたダシ醤油なんかも向いています。

塩分量が濃くなりすぎないよう、ひたひたより少なめにして一度混ぜたら3時間冷蔵庫で漬けておき味見をします。

味が薄かったら醤油を少し足して、再度漬けておきます。

1晩程度で、余分な液体を捨てて味を吸いすぎないようにしたら完成です。

 

みりんを使わない方もいます。

醤油と酒だけです。

甘みが少ないすっきりとした仕上がりになります。

 

さらには漬けておく時に昆布も漬け込む、出汁、だしの素を混ぜるという方法もあります。

私は昆布しょうゆを使用しましたが更に10cm程度昆布を一緒に漬け込みました。

めんつゆを使用する方も居ます。

 

醤油の種類で差をつける方もいますね。

白醤油でいくらの色を美しく仕上げるとか、だし醤油も、普通の醤油より色が薄めなのでイクラが黒っぽく浸かるのを軽減します。

 

私は黒っぽい醤油漬けが家庭っぽくて好きですが、色がきれいなのもやはり捨てがたい魅力です。

今回は少しだけ、白だしで漬けてみました。

レシピはこちらの漬け汁を参考にしました。

recipe.yamasa.com

 白だし大さじ1:酒大さじ1:みりん気持ち入れたという感じです。

色が醤油漬けより綺麗です。

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ただし、白飯に乗っけるとさほど違いが分かりませんでした。

 

また、みりんと酒を煮切る(アルコール分を飛ばす)という手間をかける方も居ます。

 料理!!という感じがしますが以下のような実験結果があります。

 

家庭の冷蔵庫の上段にあたる5度で貯蔵した場合、試料1(対照)は12日程度(細菌数では10の7乗~10の8乗個/グラム)で腐敗の初期段階にたっしましたが、試料3では約30日と2.5倍ほど日持ちが良くなり、アルコールの添加により保蔵性が向上されることがわかりました。また、心配されたアルコール臭は、製造後数日で感じられなくなり問題ないと思われました。

釧路水試加工部

第51号(平成2年12月14日)~第100号(平成4年4月10日)| 試験研究は今 No.74「醤油漬けイクラの保存性を高める方法について教えて下さい」(1991年8月23日)

 簡単にまとめると、「酒を使ったイクラと使わないイクラでは腐るまでの期間が2.5倍も違うよ、お酒臭さは数日で感じなくなるよ」という内容です。

なので煮切りを使った場合はアルコールが飛んでいるので日持ちが短くなるんじゃないでしょうか?

 

保存方法

たくさん作ったら、小分けにして冷凍します。

漬けて2,3日目くらいが一番美味しいと聞くので、冷凍保存分はここで作業します。

ラップを広げて、その上にイクラを1丼分平らに並べます。

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冷凍保存前に実際に食べると思うので、その時に自分の1回分の分量を確認しておくと良いです。

私の場合はカレー用のスプーンに山盛り2杯半=ご飯1膳分です。

 

ラップで包んで、さらに液漏れ事故に対応するためジップロックへ入れて冷凍庫へ。

さらに少量でも数個作っておくと、ちらし寿司等に使用することが出来て便利です。

 

平らにすることのメリットは解凍時間がとても短くなることです。

前の晩に冷凍庫から冷蔵庫に移しておけば完全に解凍されています。

どうしてもイクラが食べたい時に、起きてすぐ室温において20分、まだ一部がしゃりっと凍っていましたが、ほっかほかのご飯にかけたら溶けて問題なく食べられました。

室温なら大体40分位で完全解凍されるのかな?

 

この他、瓶での冷凍保存が一般的です。

これで、お正月にイクラ丼が食べられるわけです。

イクラを作る人達で話をすると、ばらしかたから調味液まで新しい情報を含む様々な情報が入ってきます。

進化し続けているし、正解はない食べ物なので、ちょっと材料の値段は張りますが、外食のイクラ丼なんかよりはかなり安いので是非チャレンジしてみてください。